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6月7日 DUDA 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』内ニュースコーナーにインタビュー記事掲載 : 「シェールガス、メタンハイドレートetc. 未来のエネルギー資源を巡り、世界の力関係はどう変わる?」
就職雑誌「DUDA」 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』内ニュースコーナー「コンパス20」に、藤井厳喜のシェールガス革命に関するインタビュー記事が掲載されました。
http://doda.jp/careercompass/compassnews/20130607-6266.html
シェールガス、メタンハイドレートetc. 未来のエネルギー資源を巡り、世界の力関係はどう変わる?
掲載日:2013/06/07
皆さんは石油の次のエネルギー資源として、世界で今注目を集めている「シェールガス」を知っていますか?アメリカで大量に埋蔵されていることが分かっており、国際エネルギー機関(IEA)の報告によれば、これまでの天然ガス市場でトップを走っていたロシアを抜き、2017年までに世界最大の天然ガス生産国になるといいます。
一方で、日本でも「メタンハイドレート」と呼ばれる天然ガス資源の採取に世界で初めて成功し、話題となっています。こうした次のエネルギー資源の発見により、今後世界のエネルギーを巡るパワーバランスは大きく変様していくと予想されています。
「残り200年と言われる石油資源に対して、シェールガスは現在発見されているものだけで約400年分あると言われています。遅くとも2030年には、エネルギー資源の主流は石油から天然ガスに移行しているでしょう。そうした潮流を受けて、シェールガス最大の産出国になるアメリカの経済成長は続き、アメリカを中心とした世界経済(ドル通貨基軸体勢)はかなり延命すると予測できます。一方で、アメリカが自国で安定的にエネルギー資源を供給できることで、アメリカ社会はより内向きの方向へシフトしていくでしょう。そして石油から天然ガスが主流になる流れの中で、中東各国が最大の経済の軸にしていた石油への世界の依存度は減っていき、アメリカも関与のレベルを下げることから、中東政治がこれまで以上に不安定になるリスクもあります。また、中国でもウイグル地区やチベット地区にシェールガスがあるため、世界的に力をつけていき、発言権を増す可能性もあり、アメリカと中国のエネルギー輸出を巡る攻防も考えられます」(国際問題アナリスト・藤井厳喜さん)
こうした流れの中で、日本はどのような対処をすればよいのでしょうか?
「これまでエネルギー資源を持てない国であった日本で『メタンハイドレート』を産出できるようになることで、エネルギーが輸入一辺倒でなくなり、一定の部分は国内生産で賄えるようになります。これは、外交を進めていく上でも非常に有利になるでしょう。しかしまずはシェールガスやメタンハイドレートといった天然ガスを利用するためには、1兆5000億?2兆円規模の公共投資を行い、天然ガスを貯蔵し、日本中に配送するためのパイプライン網を作る必要があります。このインフラを整えるために、国内エネルギー産業の既得権益をいかに調整し、天然ガス主流の時代にスムーズにシフトできるかが今後の大きなポイントになると思いますね」(同)
世界のエネルギーを巡る構造変化に日本がきちんと対応できるのか、今後も動向をきちんと注目していかなくてはなりませんね!