藤井厳喜、待望の最新刊!『超大恐慌で世界の終わりが始まる』いよいよ4月21日、発売しました!!
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《英語でTPPの危険性を発信しました。是非、英語圏の方々(特にアメリカの一般国民)にこの声が届くよう…、拡散に御力添えください♪》
※ 藤井厳喜・新作『日本人が知らないアメリカの本音』(PHP研究所・1470円 8/6発売)、『超大恐慌の時代
』(日本文芸社・1680円 6/24発売)好評発売中。更に3月1日、最新刊『バカで野蛮なアメリカ経済 (扶桑社新書)』好評発売中です。
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渡邉さんと2人で、楽しい掛け合い漫才をさせて頂きました。
今後も、こんな軽い調子で社会風刺的な評論漫才をやってみたいと思っています。
実は、渡邉さんの方から先にこの提案を頂いたのですが、「これは面白い!」と思い、直ぐにお引き受けしました。
というのも、以前、合同の講演会を開いたことがあり、渡邉さんとの掛け合いは、テンポもよく、会話の展開も素早く、大変、私自身が楽しめたからです。
この講演会がもとになって「日本はニッポン」という本も出来ました。
今回も、殆ど打合せなしで、話が弾み、渡邉さんの口からもポンポン、シニカルでウィットにとんだジョークが飛び出し、しゃべっている2人にとってもとても楽しい時間でした。
皆さんにも、この対談をお楽しみいただけたらと思います。
では、以下、2本の動画を御覧下さい♪
『偉大なる民主党(1)』藤井厳喜・渡邉哲也 AJER2012.4.26
YouTube : http://youtu.be/YA1WZF7hLis
ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm17651185
『偉大なる民主党(2)』藤井厳喜・渡邉哲也 AJER2012.4.26
YouTube : http://youtu.be/HCyEw3VsRDc
ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm17651325
又、AJER動画がUPされた26日は、新橋駅頭で、午後4時半くらいから、たちあがれ日本の仲間と一緒に街頭演説を行ないました。
中山恭子参議院と、藤井孝雄参議院の両先生も参加して、演説会の締めくくりをしてくださいました。
【4.26新橋】たちあがれ日本街頭演説会3【藤井厳喜】
YouTube : http://youtu.be/HMBlTklEcgM
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm17653086
最後の、藤井孝雄先生の演説は、党が発表した憲法改正の大綱に基づいた大変気迫のこもったものでした。
藤井厳喜・最新刊『超大恐慌で世界の終わりが始まる』のご紹介
★目次
プロローグ
第1章 欧州連鎖破綻ドミノ
第2章 ユーロは崩壊するのか?
第3章 二番底、二極化に向かうアメリカ
第4章 アメリカ大統領選挙の行方
第5章 中国幻想の終焉
第6章 BRICs時代の終焉
第7章 世界丸ごと監視社会
第8章 日本に残された打開策とは?
エピローグ
藤井厳喜・最新刊、3月1日から、好評発売中です(ФωФ)ノ
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【藤井厳喜・最新刊『バカで野蛮なアメリカ経済 (扶桑社新書)』発売記念! 猫と読む見どころ紹介♪】
リーマン・ショック、ユーロ危機という「金融災害」を経てワンワールド主義(=グローバリズム)の欺瞞が明らかになった現在、日本はどこへ向かうべきなのか?
■本書の構成
第1章 対立 「大企業」対「草の根」
第2章 貧困 1%の富める者たち
第3章 迷走 超インフレか大不況か
第4章 変質 牛耳られるワシントン
第5章 凋落 ユヤダ金融の秘密
第6章 分裂 アメリカを国家破産に追い込む人々
第7章 支配 ビッグ・データと超管理社会
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日本に対する想い。政治をよくしたいという想い。
政治学を学ぼうと思った、私の原点について語ったインタビュー映像です。
たちあがれ日本 参議院比例第七支部長として、現在も政治活動にかかわる藤井厳喜の原点とは? 政治哲学を志すにいたった原点とは?など、大いに語りました。
← お知らせ: 『月刊日本(公式TOPにリンク)』10月号で、特別企画で竹田先生と脱原発対談を行わせて頂きました。又、『月刊 日本 2011年 11月号』より、アメリカ大統領選ウォッチングについて、連載を開始する事になり、『月刊 日本 2011年 12月号 [雑誌]』のTPP反対特集号では、ISD条項の危険性について詳細に解説しました。是非、ご参考ください。(私のパブリシティ・ページで寄稿記事の一部が読めます)
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■再生リスト【第1弾・藤井厳喜アカデミー国民の為の政治学講座・全篇】
http://www.youtube.com/watch?v?=zn5eCTbgHxc&list=PL72D9C8776C?E15846 ← 2010年2月1日開校のガイダンスから全12回講義、補講まで全講座をまとめました。
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【藤井厳喜】2012仏大統領選挙、もし社会党オランド候補が勝てば...
YouTube : http://youtu.be/IG5ZXjvbwAI
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm17633385
4月22日、フランス大統領選挙の第1回投票が行われました。
過半数をとった候補がいなかったので、決選投票が5月6日に行われる事になります。
決選投票に進出するのは、第1位となった社会党のオランド候補と、第2位となった現役大統領のサルコジ候補です。
第4位までの候補者の得票率をあげると以下のようになっています。
フランソワ・オランド 社会党 28.63%
ニコラ・サルコジ 国民運動連合 27.18%
マリーヌ・ル・ペン 国民戦線 17.90%
ジャン=リュック・メランション 左派戦線(共産党支持) 11.11%
投票率は79.47%と、極めて高く、これは日本の総選挙の投票率やアメリカの大統領選挙の投票率と比較しても非常に高い数字です。
1位のオランド氏と2位のサルコジ氏の差は、1.45%と、事前の予測よりはかなり僅差でした。
選挙戦終盤にサルコジ氏がかなり追い上げに成功したことがうかがえます。
失業率が10%にのぼり、フランス経済は低迷しており、サルコジ政権の経済政策の失敗を批判したオランド候補に軍配が上がっています。
注目すべき事の1つは、1位と2位の得票率を足しても、55.81%であり、56%にも到達していないことです。
つまり、約44%の票は、第3位以下の候補に投じられたわけです。
そして、第3位につけた右派のルペン候補と第4位につけた左派のメランション候補の得票率を合わせると、29.01%、つまり30%に近くなっています。
圧倒的に強い候補が存在せず、票がかなり分散していることが分かります。
メランション候補は決選投票では、オランド候補を支持する事を表明している為、決選投票ではオランド氏の有利が伝えられています。
これに対して、同じ「右」とはいっても、国民戦線のルペン候補の支持者が、中道右派の現役のサルコジ大統領の支持にまわるかどうかは不明です。
オランド候補が勝った場合、ユーロがかなり弱体化する事が予測できます。
オランド候補は、ドイツ主導の財政規律に反対で、5年間で200億ユーロの歳出拡大を訴えています。
大企業への規制強化や増税、そして富裕層への所得税率引き上げも主張してきました。
年間100万ユーロ以上の所得のある者には、75%の所得税を課税すると表明しています。
又、退職年齢も62歳から60歳に引き下げる政策を訴えています。
オランド氏が当選すれば、当然、財政健全化は後退し、フランスの国債の格付けは下がり、ユーロ安をもたらすでしょう。
フランス1国の格付けが下がるばかりではなく、独仏提携そのものにヒビが入るので、その点で政治的にもヨーロッパは弱体化するでしょう。
サルコジ大統領は、ドイツのメルケル首相にひたすら従属してきたので、誇り高いフランス国民は、その点でもサルコジ大統領に不満を募らせてきました。
そして、保守層の不満層はルペン候補に流れたと考えられます。
一般に「極右」と一言で片づけられるルペン候補ですが、実は極左的な政策も訴えています。
ルペンは、フランス国民の貧富の格差の是正という点では、著しく平等主義的な政策を主張しているのです。
欧米のマスメディアも、日本のマスメディアも、ルペン候補を「極右」の一言でレッテル張りをして、その主張を真面目に報道していません。
ルペン候補の立場は、アメリカ大統領予備選挙におけるロン・ポール候補への報道姿勢に極めて似ています。
ロン・ポール候補も又、極右ないし過激派のレッテルを貼られて、その一言だけで片づけられてしまい、殆どその主張や行動をマスコミは報道しようとしていません。
これは誠に不公正なことです。
さて、4月21日、オランダで連立与党が崩壊しています。
財政緊縮策で連立与党内での合意が出来なかったためです。
閣外協力をしていた自由党が与党離脱を決めています。
此の為、オランダは解散総選挙という政治的試練にさらされる事になります。
オランダにおいて表れた、ドイツ流の財政規律強制(単年度の財政赤字をGDPの3%以内にする)への反発が、フランスでも表面化し、これが社会党のオランド候補を有利にしていると言えるでしょう。
結論として言えることは、オランド候補が当選すれば、ユーロ安となり、ユーロ安・円高という形で、日本経済にもネガティブな影響を与えそうだということです。
再び、ユーロ安円高となれば、1ユーロは100円を切って、又、90円台に突入するということになるでしょう。
藤井厳喜・最新刊『超大恐慌で世界の終わりが始まる』のご紹介
★目次
プロローグ
第1章 欧州連鎖破綻ドミノ
第2章 ユーロは崩壊するのか?
第3章 二番底、二極化に向かうアメリカ
第4章 アメリカ大統領選挙の行方
第5章 中国幻想の終焉
第6章 BRICs時代の終焉
第7章 世界丸ごと監視社会
第8章 日本に残された打開策とは?
エピローグ
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■本書の構成
第1章 対立 「大企業」対「草の根」
第2章 貧困 1%の富める者たち
第3章 迷走 超インフレか大不況か
第4章 変質 牛耳られるワシントン
第5章 凋落 ユヤダ金融の秘密
第6章 分裂 アメリカを国家破産に追い込む人々
第7章 支配 ビッグ・データと超管理社会
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プロローグ
第1章 欧州連鎖破綻ドミノ
第2章 ユーロは崩壊するのか?
第3章 二番底、二極化に向かうアメリカ
第4章 アメリカ大統領選挙の行方
第5章 中国幻想の終焉
第6章 BRICs時代の終焉
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【藤井厳喜】北朝鮮ミサイル失敗の裏で、米朝、水面下で急接近か!?
YouTube : http://youtu.be/Bj-HsqnPLes
ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm17597761
アメリカと北朝鮮が、意外な事に急接近している可能性があります。
しかも、北朝鮮のミサイル発射実験を通じて、両国が連携をしている可能性すら存在します。
この事を考える前提は、今や米中が厳しい対立状況にあるという事実です。
そして、北朝鮮が一番、反発しているのはチャイナからの圧力であり、北朝鮮はこのチャイナの圧力をはねのける為に、アメリカとの国交正常化を狙っているという状況です。
この2つを前提にして考えると、ミサイル実験を媒介として、意外に北朝鮮とアメリカが水面下で連携しているというシナリオが現実性を帯びてきます。
先ず、北朝鮮はミサイル発射実験を止めようとする諸外国の勧告を無視しました。
これによって実は、チャイナが北朝鮮に向けて大した影響力を持っていないということが再び明らかになりました。
この点で、一番メンツを失ったのはチャイナであったと言えます。
より大きな出来事としては、ミサイル発射実験を口実に、日本はPAC3を石垣島に配備し、イージス艦を東シナ海に派遣しました。
又、日米の防衛協力体制は緊密に行われました。
更に、台湾が配備しているアメリカ製の高性能レーダーも日米の防衛行動と連携しました。
つまり、北朝鮮の脅威を口実に、日米台3か国の防衛協力体制が稼働したわけです。
これを最も嫌っているのは、チャイナであることは火を見るよりも明らかです。
しかし、北朝鮮ミサイル発射への共同対処という大義名分がある為に、チャイナはこの日米の防衛シフトを批難することが出来ませんでした。
よく考えてみれば、日米の防衛シフトは、そのままに対中封じ込めの防衛シフトでもあります。
北朝鮮はミサイル発射には失敗しましたが、これによって日米に対中防衛シフトを稼働させる機会を与えたことになります。
アメリカは北朝鮮を非難し、食糧援助計画を3月末で中止しました。
しかし、アメリカの影響力の強い国連食糧計画(WFP)は、3月以降も食料援助を更に3ヶ月継続することを決めています。
表向き北朝鮮を非難したものの、水面下ではアメリカが、WFPの食糧援助を支持していると考えるのが当然でしょう。
北朝鮮のミサイル発射実験が失敗したおかげで、オバマ政権は国内のタカ派から攻撃を受けずに済みました。
今年は大統領選挙の年であり、もし北朝鮮がミサイル発射実験に成功していたら、共和党からオバマ大統領への非難の声は、更に強烈なものになったことでしょう。
オバマは失敗によってホッと胸をなでおろしたはずです。
そういった意味で、北朝鮮はミサイル発射とその失敗によって、アメリカ、特にオバマ政権に貸しを作ったと考えることも出来ます。
彼らはそういった形で対米関係の布石を敷いているのでしょう。
最終的には米朝国交正常化をめざし、それによって金王朝体制の存続を図ろうという外交戦略です。
又、4月15日に行われた北朝鮮の軍事パレードで、大型ミサイルの移動発射台が注目を集めました。
これがメイド・イン・チャイナである疑いが浮上したのです。
全てではなくても、チャイナ製のタイヤや部品を使っている可能性が濃厚であると専門家は指摘しています。
そうなると、これはチャイナが国連の経済制裁に違反していたという事になり、これまたチャイナ外交にとっては、1つの失点になります。
そういった形で北朝鮮がチャイナからの独立性を暗に世界に示していると考えることも出来ます。
韓国は既にFTAによって、アメリカ経済圏の1部に入ってしまいました。
現在、北朝鮮の対外決済はユーロで行われています。
米朝国交正常化が行なわれれば、北朝鮮がドル圏に転換することになるでしょう。
そうすれば、朝鮮半島は南北とも事実上の米ドル圏になります。
将来、チャイナの共産党体制が崩壊した場合、満州地域が再独立する可能性がありますが、そうすれば、朝鮮半島も満州地域も共に、米ドル圏になる可能性が出てきます。
アメリカは、そういった長期的な金融地政学的な視点を持ちながら、行動しているように思えます。
つまり、「通貨戦争」という観点からも、北朝鮮カードを使おうとしているのではないでしょうか?
ニュースの表面だけを見ないで、インテリジェンスという観点から分析してみると、以上のようなシナリオの現実性も十分に有り得ると考えています。
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スペイン経済危機の原因【藤井厳喜】AJER
YouTube : http://youtu.be/Pc0gzsRaFPM
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《スペイン経済危機の本質的原因》
藤井厳喜(国際政治学者) 2012年4月19日出演1本目
スペインの金融危機が再燃しています。
4月12日、有名な投資家ジョージ・ソロス氏は、ベルリンで講演し、「ドイツ中央銀行(ドイツ連銀)は通貨ユーロの終焉に備えた行動をとり始めている」と指摘した。
つまりユーロ圏が分裂した場合にドイツが被る損失を限定するような措置を取り始めたということである。
ソロス氏は、「ドイツ中央銀行がユーロ分裂に備え始めれば、誰もがこれに追随せざるを得ない。市場はその可能性を考慮しはじめている。」
「これは自己実現する予言だ」と語っている。
現在、ユーロ危機の矢面に立たされているのは、スペインである。
スペインやイタリアからは、大量の資金がドイツやオランダ、ルクセンブルグに逃避している。
過去3ヶ月に限ってみても、約650億ユーロ(約6兆8000億円)が、スペインからユーロ圏内の他の国に移っている。
ユーロ圏では、域内のある国から別の国へ資金が流れると、流入先の国の中央銀行は同額の資金を流出国の中央銀行に貸し付けるルールになっている。
これは通貨同盟内の収支を均衡させるための措置である。
例えばスペインの預金者が、お金をドイツの銀行に預け替えると、ドイツ中央銀行は、スペイン中央銀行に同額の貸し付けを行なう事になる。
そこで、各国間の貸借関係を見る事で、ユーロ圏内のどの国からどの国へ資金が流れたかを推測することが出来る。
上記の数字は、貸借関係を分析する事から割り出されたものである。
更に詳しく、2012年2月までの7か月間の動きをみると、ドイツ・オランダ・ルクセンブルグの資金逃避先3か国の他の中央銀行への融資残高は7890億ユーロと過去最大の水準に到達している。
つまり、ドイツ・オランダ・ルクセンブルグの3か国から、イタリアやスペイン・ギリシャなどの資金流出国へ約7890億ユーロの貸し付けが行なわれたという事である。
これは、ドイツやオランダやルクセンブルグの納税者が、イタリアやスペイン、ギリシャなどの重債務国のリスクを引き受けているという事であり、債務国も債権国も、共に運命共同体になっているのである。
現在、ヨーロッパの緊急融資能力は、6000億ユーロ程度しか残っていない。
しかし、イタリアとスペインだけ向こう5年間の資金需要は、1兆ユーロを上回る。
更に大きな資金援助を受けることなしには、スペイン経済がサバイバルする事は難しいだろう。
そもそもスペイン経済が、危機に陥った原因は何であったのであろうか。
2000年に共通通貨ユーロが導入された。
これによって、経済が遅れていたスペイン・イタリア・ギリシャ・ポルトガルなどの南欧諸国への資金流入が始まった。
経済が遅れている分だけ、経済発展の余地があるという事であり、英独仏ベネルクス3国、北ヨーロッパ諸国の潤沢な資金が、南欧諸国に一挙に流入したのである。
これがスペインでは、一大不動産建設ブームを巻き起こした。
アルプス山脈の北側に位置している国の人々は、寒い冬を逃れる避寒地のリゾートとして、地中海沿岸である南欧諸国を訪れる事を好む。
北部ヨーロッパの人間は、余裕さえあれば、地中海岸に別荘を持ちたいと望んでいる。
この潜在的需要に目を付けて、一大不動産建設ブームがスペインで起きたのだが、これがたちまちバブル化してしまった。
その後に、丁度、2008年9月、アメリカでリーマンショックが起きた。
これが世界的な信用収縮の連鎖反応を起こし、南欧諸国、なかんずくスペインは、不動産建設ブームのバブル崩壊に襲われた。
このバブル崩壊が、スペインの景気を悪化させ、銀行の不良債権を急拡大し、政府をディフォールトの寸前にまで追い詰めたのである。
ここら辺のスペイン危機の構造については、私が昨年上梓した『超大恐慌の時代
』http://www.amazon.co.jp/dp/4537258357 第4章で詳しく解説してある。この話の続きは、明日発売の『超大恐慌で世界の終わりが始まる』でも語っています。
スペイン国債ディフォールトの可能性【藤井厳喜】AJER
YouTube : http://youtu.be/payPMFJLUL8
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm17589883
《スペイン国債ディフォールトの可能性》
藤井厳喜(国際政治学者) 2012年4月19日出演2本目
南欧経済のピンチを救うために、ヨーロッパ中央銀行(ECB)は、大胆な資金供給を行なった。
これは、「Long-term refinancing operations」通称、「LTRO」と呼ばれている。
(※番組中で「 refinancing 」を「repurchasing : リパーチェシング」と言い間違えたと思いますので訂正させて頂きます。)
2011年12月と2012年2月の2回に渡り、ECBは合計1兆ユーロ以上の資金をユーロ圏の民間銀行に供与している。
金利は1%で3年間に限り、希望した全額を融資するという大盤振る舞いであった。
スペインの銀行もこれによって、一時的には救済された。
3月になって、スペインの国債の入札は順調に消化され、利回りは急落した。
しかし、この資金提供でも十分で無かった為に、4月になり、国債の金利が上昇し、ディフォールトの危機が再び浮上してきたのである。
LTRO(欧州版量的緩和)によって、スペインの経済危機は、政治危機にある程度、転化された形となった。
というのも、ECBは潤沢な資金供給を行なったが、その一方で、各国政府には厳しい財政規律の確立を求めたからである。
スペインも又、対GDP比の財政赤字の比率を8%台から5%台に切り詰めるという大きな責務を負わされている。
2011年12月に誕生したラホイ政権は、内外の政治勢力と巧みな駆け引きを行ないながら、この大きな使命に挑んでいるが、非常に厳しい立場に追い込まれている。
不景気の最中に、財政支出を更に切り詰めなければならないので、景気は更に悪化し、失業率は現在23%以上、24%にも到達している。25歳以下の若年労働者の失業率は何と50%以上である。
スペイン国内では、ドイツ主導の財政規律強要に反発する声が日々、増大しつつある。
EUの求めるような財政規律を実行すれば、失業率は更に増大し、実体経済は更に悪化してゆかざるを得ない。
これを脱する方策としては、ユーロ圏を離脱し、旧通貨ペセタを復活させるという道も考えられる。
この場合、ペセタは、ユーロに対して、著しく弱い通貨となり、極端なユーロ高ペセタ安の相場が生まれる事になる。
これを見越した富裕なスペイン国民は、外国に資金を逃避させている。
これは、この前半1本目で解説した通りである。
ユーロ圏にとどまるには、厳しい財政規律が要求され、今後、実体経済は更に悪化せざるを得ない。
ユーロを離脱し、ペセタに戻れば、それはそれで苦難の道が待ち構えている。
まさに前門の狼、後門の虎といった状況である。
スペインには、国家政府の財政問題以外にも、2つの問題が存在する。
第1は、「カハ」と呼ばれる地方の小規模金融機関である。
これは日本で言えば「信用金庫」や「信用組合」と言った存在に近いであろう。地方の政治的有力者や地方財閥がそのまま経営者となっている。
それ故に、カハの経営は、市場合理性を追求するよりは、政治的あるいは人脈的なコネクションに左右される事が多い。
こういった市場性の乏しい融資が、膨大な不良債権を生んでいる。
中央政府も、カハを統廃合し、不良債権の処理に取り組んでいるが、地方財閥の既得権が絡んだ問題なだけに、簡単には片付かないのである。
2番目の問題は、地方政府の債務問題である。
スペインの地方自治体は、財政自主権をもっており、個々にかなりの額の債務を抱えている。
これが中央政府の頭痛の種になっている。
問題の最終解決の為には、スペイン国内の地方自治法の改正も絡んできており、これもまた一筋縄ではいかない問題である。
兼ねてから筆者が予測していた事ではあるが、ついにスペインを代表する国際的な銀行であるサンタンデール銀行やBBVAが、ラテンアメリカ諸国からの資金還流を始めた。
つまり本国がピンチである為に、融資先のラテンアメリカ諸国から資金を回収し、本国に送還する動きが顕著になってきたのである。
スペイン危機がメキシコ以南の中南米の経済成長をもスローダウンさせる危険が現実になってきた。
フランスの大統領選挙の第1回投票が4月22日で、目前に迫っている。
決選投票は5月だが、経済問題への不満から現役のサルコジ大統領は劣勢であり、最終的には社会党のオランド候補が勝利しそうな勢いである。
「メルコジ」という言葉で揶揄されたように、サルコジ仏大統領は、メルケル独首相と緊密に連携し、ユーロ危機の解決を図ってきた。
連携というよりは、「ハッキリ言えば、メルケルの財政規律路線に召使いのようにしたがってきた」とフランス国内では批判されている。
オランドが仏大統領となれば、こういったメルコジ時代の独仏連携は完全に失われるであろう。
オランド自身、社会党候補として、かなりのばら撒き財政を公約しており、オランド政権となれば、財政規律をかなり緩和させる事になる。
独仏間に大きな不協和音が生じることになるだろう。
その点でも、共通通貨ユーロの維持がより難しくなると予測できる。
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■本書の構成
第1章 対立 「大企業」対「草の根」
第2章 貧困 1%の富める者たち
第3章 迷走 超インフレか大不況か
第4章 変質 牛耳られるワシントン
第5章 凋落 ユヤダ金融の秘密
第6章 分裂 アメリカを国家破産に追い込む人々
第7章 支配 ビッグ・データと超管理社会
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★目次
プロローグ
第1章 欧州連鎖破綻ドミノ
第2章 ユーロは崩壊するのか?
第3章 二番底、二極化に向かうアメリカ
第4章 アメリカ大統領選挙の行方
第5章 中国幻想の終焉
第6章 BRICs時代の終焉
第7章 世界丸ごと監視社会
第8章 日本に残された打開策とは?
エピローグ
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【藤井厳喜News解説】石原慎太郎都知事の東京都、尖閣列島購入を支持!
― 尖閣・テニアン・南沙、3つの島の物語
YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=ZXaAj1GV2z8
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm17585925
今日は、日本にとって重要な3つの島の話をしましょう。
第1は尖閣諸島、第2はテニアン島、第3は南沙諸島です。
第1の尖閣諸島についてですが、4月16日の石原都知事の尖閣諸島購入宣言は、大英断です。
都民としても国民としても、これを全面的に支持します。
尖閣諸島は、明治28年に正式に日本領土に編入されましたが、日清戦争によって獲得した領土ではありません。
明治初年から、同諸島の探査測量等が行われ、無人島であるということが確かめられ、更に、福岡県の実業家・古賀一族の献身的な努力があって開拓が進んでいた土地です。
既に住民が定住している状況であり、周辺諸国からの領土要求もなかったことを確かめ、日本政府が極めて慎重に領土に編入した諸島でした。
現在、石原発言に対して、様々な反対の声や雑音が起きていますが、これは全く日本国の国益を考えない反日親中派が妨害の為に行なっている事に過ぎません。
こういった反対の声を断固粉砕して、都には速やかに購入を進めてもらいたいものです。
やはり、こういった思い切った決断は、石原都知事にしか出来ないことです。
都知事よりも、早く首相になっていただきたいものと期待し、又、支持しています。
実は私は『石原慎太郎総理大臣論―日本再生の切り札
』という本を書いているので、その思いはいまさらのように強くなっています。
さて、石原知事がこの尖閣諸島購入発言をアメリカでしたという事自体が、1つの注目すべき現象です。
これは現在、米中が新しい対決時代に入っているからこそ可能になった事です。
度々指摘したように、米中関係は新冷戦といってもよいような対決構造となってきました。
初期のオバマ政権であったならば、米中間に波乱を巻き起こすであろうような石原知事の尖閣購入宣言などは、全く歓迎しなかったことでしょう。
確かに石原知事がこの発言を行なったヘリテージ財団は、アメリカでも保守的・タカ派的なシンクタンクとして有名です。
しかし、やはり現在の米中対立構造があったからこそ、アメリカでこの発言が行なわれ、アメリカ側にもそれなりに受け入れられたのだと思います。
2番目に、アメリカ領である太平洋のテニアン島の話をしましょう。
かつて大東亜戦争で日米が大激戦を繰り広げ、いまは、米国領となっているテニアン島に自衛隊の常駐基地が置かれる事になりました。
ここで日米合同の離島防衛の為の訓練が行われる事になります。
日本の国防の為に、大変喜ばしいNEWSです。
尖閣諸島以外にも、国境の離島の防衛は、海洋国家日本にとって、重要なことです。
日本領土の最南端である沖ノ鳥島や、最東端である南鳥島(共に東京都)の防衛も重要になってきます。
米領・北マリアナ諸島は、米海兵隊基地のあるグアム島に近いばかりではなく、丁度、沖ノ鳥島と南鳥島の中間に位置しています。
これらの島に対しても、チャイナの海軍はしばしば偵察接近を試みており、我々としては十分な警戒をしなければなりません。
こういった海域の防衛の為にも、日米の協力体制が出来つつあるのは素晴らしいことです。
これもまた、米中新冷戦という新しい状況から生まれてきた日米の新しい協力体制と言えるでしょう。
もう1つ素晴らしいのは、日本が米国領に基地を持つことによって、日米関係がより対等に近づいたことです。
御存知のように、米軍基地は日本中に多数存在してきました。
又、日米安保条約自体が、片務的であり、日本は非保護国の立場に置かれています。
これを対等な同盟関係にしてゆかなければなりません。
その為には、米国領に日本の自衛隊の基地が出来るというのは、重要な一歩前進です。
今日、お話ししたい第3の島は、南沙諸島についてです。
南沙諸島は、かつては「新南群島」と呼ばれ、台湾の高雄市の管轄でした。
平田末治という海商にして海洋冒険家が発見し、一時はアメリカの地図にも「Hirata Islands : ヒラタ・アイランヅ」として記載されていました。
戦前の日本地図には、ハッキリと新南群島は日本の領土として記載されています。
ところで、1952年に発行したサンフランシスコ講和条約で、日本は台湾とその周辺の澎湖島の主権を連合国に向かって放棄しました。
しかし、この新南群島の主権を放棄したとは宣言していません。
南シナ海のかなり離れたところにあり、台湾付属の諸島と見なすことは出来ません。
そこで、国際法上の解釈によっては、新南群島は未だに日本国の領土であると主張できます。
南沙諸島については、チャイナ・フィリピン・ベトナム等がそれぞれ領有権を主張し、チャイナの帝国主義政策の1つの焦点となっている地域ですが、日本国の筋から言えば、南沙諸島は即ち「新南群島」であり「日本国の主権の及ぶところである」と、日本国は主張すべきなのです。
ちなみに、日本国は台湾をポツダム宣言にしたがって、連合国に対して、台湾の領有権を放棄しただけであり、それを中華民国に譲渡したわけではありません。
その為に、国際法的に厳密に言うならば、台湾の法的地位は未だに未確定なのです。
この点については、詳しく論ずる必要がありますが、それは又の回に譲りたいと思います。
日本が台湾を放棄しただけであり、中華民国に譲り渡したのではないという事実は、台湾の独立を維持、かつ発展させていくために極めて重要な事実ですので、是非、覚えておいてください。
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