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別冊宝島『2010年 日本VS中国!』書評論文 ―連載・第2回 (4)から(7)

投稿日:2010,01,06


(昨日に引き続き、別冊宝島『2010年 日本VS中国! (別冊宝島 1670 ノンフィクション) ―専門家30人による“中国の論点” 』について、の感想をもとにした「特集論文」企画の続きを記すものである。)



 以下は、企画論文、「シナ共産党政権は日本・シナ両国民共通の敵である許(ばか)りでなく、人類共通の敵である。」
の10の小項目の内、(4)から(7)分について、発表するものである。


(4) 被害者でもあるシナ一般大衆

 こういった体制下では、大衆はまさに大衆そのものであり、国民とも市民とも成り得ない。
共産党幹部という特権階級、それとつるんで金儲けに成功した者、何らかの意味での勝ち組。
こういった人々を除けば、シナの大衆は、現体制の被害者である。
彼らは、無尽蔵の低賃金労働力としてのみ存在を許されているのである。
もっとも彼らが、チベットやウイグルに移住すれば、たちまちに彼らは加害者になる。
しかし、シナの一般大衆は、共産党独裁支配の被抑圧階級であり、被害者である事は銘記される可きである。
恐らくは、環境汚染によるシナ大衆の健康被害は酷い事になっているに違いない。

 シナ人大衆が、如何に彼らの国を愛していないか。
これは彼らの海外脱出への熱望を見れば明らかである。
アフリカの未開地であっても、ラテン・アメリカの低開発国であっても、アラブ・中東地域であっても、ともかくシナから脱出したいというのが、シナ人大衆の熱望である。
チャンスさえあれば、とにかくどこへでも出て行きたいのである。
彼らが、自らの国の将来に希望が持てるならば、これ程“外国脱出熱”が隆盛を究める訳が無い。

 いや、そもそも、彼らには「自らの国」「祖国」という観念自体が欠如しているのだ。
血族に対する一体感(アイデンティティー)はあっても、中共政権に対する一体感は全くない。
上述したような現状なのであるから、政権との一体感を求める事自体に無理があろうと言うものだ。

 こういった現実をシッカリ把握すると、シナの一般大衆というものも、中共政権の被害者である事が分かる。
地元の、最も直接の被害者なのである。(もっとも彼らが、少数民族に対して、或いは外国に出ていった場合、容易に加害者にも成るのではあるが…。)

 要するに大局的に見るならば、シナ共産党政権は、先ず自国民を圧迫する、シナ人一般の敵なのである。
そしてこの政権が、日本は勿論、世界人類の敵である事は、既に論述した通りである。
 そこで我々は、改めて冒頭の命題(テーゼ)の正しさを確認する事が出来る。

 「シナ共産党政権は、日本・シナ両国民共通の敵である許りでなく、人類共通の敵である。」





(5) 日中親善を破壊するシナ共産党

 このテーゼにある「日本・シナ両国共通の敵である」という部に、更に解説を付け加える必要がある。
というのも、今日、日本とシナの間の対立の原因は100%シナ共産党が創り出しているからである。
日本国民とシナ国民を敢えて対立させている主役が、シナ共産党なのである。
シナ共産党の謀略さえなければ、日本・シナ両国国民間の状況は、はるかに良好であった筈である。

 中共政権の近年行なってきた最悪の工作が、「南京大虐殺」等の、反日プロパガンダである。
江沢民時代から本格的に始まった反日プロパガンダの特徴の一つは、歴史的事実に全く基づかない純粋なる宣伝だという事である。
この類の政治宣伝の中心たる反日記念館がシナ国内に200か所以上もあるというから、その悪影は図り知れない。

 シナではマスコミも、インターネットさえも、共産党管理下にあり、常に折にふれて反日プロパガンダを繰り返している。
 また尖閣列島周辺での、我が国の主張する国境を一方的に無視しての海底エネルギーの盗掘は、当然の事ながら日本国民の強い反発を呼んでいる。
繰り返される靖国神社への批判が、日中関係を著しく悪化させている事は言うまでもない。
靖国参拝批判などは、日中共同宣言違反の内政干渉であるが、シナ共産党は厚顔無恥にもこれを続けている。
日中関係の悪化、そして日本・シナ両国民の真の親善を妨げている原因は、シナ共産党そのものなのである。



(6) 親中派論文に要注意!

 さて、ここまで述べてきて、ようやく『日本VS中国』の書評に入る。

 著者のパースペクティヴからすれば、表題がそもそも間違っている事になる。
タイトルは『シナ(中国)共産党VS世界』でなければならない。
それでも中共の危険性については、かなり明確に警告を発しているのが、本書である。

 これは表紙に載っているサブ・タイトルを見れば分かる。
「大国の野望に日本は立ち向かえるか!」
「2010年、世界の覇権を狙う中国」
 というサブ・タイトルはシナの脅威を正面から受け止めたものだ。

 しかし、本書に登場する「専門家30人」の中には、シナの脅威を認識せず、否、寧ろこれを否定し、或いは意図的にこれを曖昧化しようとする者もいる。

以下のようなタイトルや著者には要注意だ。

「10から20年後、アジアの金融センターは上海になるでしょう」(加藤 出)
「2015年アセアンがひとつの巨大市場に変わります」(朱 炎)
「日本と中国は、緊密な相互関係にあり、友好を求めざるを得ない」(田岡 俊次)
「(シナのインターネットは)厳しい検閲があっても、今のところうまく機能している」(山谷 剛史)
「中国が世界4位の観光客を集めるのはサービスがいいからです」(莫 邦富)

 たとえば、田岡氏のシナ軍事力非脅威論は、本書の平松茂雄氏の論考(インタヴュー)「中国の軍事力は、核に始まって、宇宙そして海に展開する」を読めば、一挙に粉砕される。
つまり本書には、全く相矛盾する主旨の論文が平然と並置されているのである。
「読者に様々な視点を提供する」という利点もあるが、露骨に言えば、相反する論考を並存させただけの雑駁(ざっぱく)な編集である、とも批判できる。
様々な論点を学習し、結論は自分で出せ― というのも一つの編集方針だろうが、やはり不親切はいなめないだろう。

 軍事的にシナが日本に対して“現実の明白な脅威”であるのは確かだが、もしそうでないという専門家がいるならば、二つの異なる意見を対置させ、更に可能ならば、対立する論者に論争してもらえばより親切な編集になったであろう。



(7) シナ共産党が仕掛ける無制限戦争

 本書は、玉石混合の論文集である。
石は前述のように僅かだが、気をつけた方が良い。

というのも、シナ楽観論・擁護論(石)の大部分は、シナ共産党のプロパガンダの為に意図的に論述されたものであるからだ。
つまり、シナ共産党が日本で広めたい情報を代弁したものなのである。

 タイトルを上げた5論文(筆者:加藤出、朱炎、田岡俊次、山谷剛史、莫邦富)の他の「石」の代表格が、王雲海氏や、財部誠一氏の論文である。

 因みに、我が友人、石平君の論文(P 76)だが、これは「石」ではないので念の為。

 「石」の方の論文にも活用法はある。
これらの文章(塵芥というよりは毒薬)を読むと、シナ共産党の対日プロパガンダの手の内が読めてくるので、参考にもなるのだ。

 こういった共産党プロパガンダ論考の共通した特徴は、様々な詭弁を弄し、「日中関係の問題の原因は日本側にある」と結論付ける所である。

 この視点から彼らの論点を分析してみると面白い。
王雲海論文と莫邦富論文の論理構成は美事に一致している。
彼らが、中共から日本に送り込まれた情報工作員である事がよく分かる。

 筆者は、「シナ共産党政権は、日本を含む諸外国に対して“無制限戦争”仕掛けている」と主張している。
詳しくは……
NHK捏造事件と無制限戦争の時代 』(総和社:2100円)を参照して頂きたい。

 『無制限戦争』とは、あらゆる人間活動の領域が「戦場」となるような戦争の事である。
わけても、対先進国(日米欧)に関しては、情報戦(工作)がその主流を占める。

 このムック(別冊宝島1670号)もまた、歴史の事実とは無縁なプロパガンダ(捏造)と、それに対抗する真実の声との闘いの場なのである。
まさに、このムック自体が、「無制限戦争」の戦場になっているのだ。


(この文脈で活用して頂けると、大変面白い実戦テキストとなるのである。)


=『NHK捏造事件と無制限戦争の時代 』が一部、NETで立ち読み頂けます=

 発売元の総和社さんのHPhttp://www.sowa.ne.jp/ )を通して、より鮮明に詳しく、この本の雰囲気や内容について、一部、立ち読みいただけます。



tatiyomi.museigensensou.btm.bmp
 ★立ち読みページ http://www.sowa.ne.jp/nhk-tachiyomi/index.html

こちらのページでは、特に多岐にわたる内容を載せた全ての章の全「目次ページ」そしてプロローグの一部等を中心にUPされています。
中身を御覧になりたい方は、是非、此方のページをご覧ください。


(明日は、既に、予告し提示した10の小項目の内、残り、(8)から(10)を書き、まとめたいと思う。

【目次・構成】
(1) シナ共産党帝国 : 侵略と膨張の歴史
(2) 世界不況の原因をつくるシナ経済
(3) シナにナショナリズムは存在しない
(4) 被害者でもあるシナ一般大衆
(5) 日中親善を破壊するシナ共産党
(6) 親中派論文に要注意!
(7) シナ共産党が仕掛ける無制限戦争
(8) 藤井論文の真意
(9) 2020年シナの高度成長は終わる
(10) シナのレジーム・チェンジの法則



※ 海外出張期間、私への連絡が、取りにくい事になりますが、以下のアドレスにご連絡を頂ければ、必ず情報はチェックしておりますので、宜しくお願い申し上げます。
藤井厳喜へのメッセージ、講演依頼も、以下アドレスまでお願いいたします。

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別冊宝島『2010年 日本VS中国!』書評論文 ―連載・第1回  - (1)から(3)

投稿日:2010,01,05


 以前も発売日の日に、別冊宝島『2010年 日本VS中国! (別冊宝島 1670 ノンフィクション) ―専門家30人による“中国の論点” 』について、改めて取り上げたいと書いていたが、詳しく取り上げていなかった。
 今回の出張に、この本を持っていき、飛行機の中などで、改めて精読したので、「特集論文」形式で詳しく取り上げたいと思う。



(かなり、長くなる予定なので、はじめに目次構成を以下に記す。)

【目次・構成】
(1) シナ共産党帝国 : 侵略と膨張の歴史
(2) 世界不況の原因をつくるシナ経済
(3) シナにナショナリズムは存在しない
(4) 被害者でもあるシナ一般大衆
(5) 日中親善を破壊するシナ共産党
(6) 親中派論文に要注意!
(7) シナ共産党が仕掛ける無制限戦争
(8) 藤井論文の真意
(9) 2020年シナの高度成長は終わる
(10) シナのレジーム・チェンジの法則



 「シナ共産党政権は日本・シナ両国民共通の敵である許(ばか)りでなく、人類共通の敵である。」

 書評: 別冊宝島 No.1670 『2010年 日本VS中国! (別冊宝島 1670 ノンフィクション)
        宝島社 定価980円(税込)


(1)シナ共産党帝国: 侵略と膨張の歴史

 本書(ムック)を読み終えての感想を一言で言うならば、冒頭のような認識であり、テーゼとなる。
 真に「シナ共産党政権は、日本・シナ両国民の共通の敵である」のみならず、アジア諸国民の共通の敵であり、人類共通の敵なのである。
 シナ共産党を以下、慣用に従い、「中共(中国共産党の略称)」と呼ぶ事にする。
中共政権が1949年における誕生以来、チベット・東トルキスタン・南モンゴル・満州・更に、ベトナム(中越戦争)と、侵略を繰り返してきた事は周知の事実である。
今や中共政権は、西沙・南沙の諸島を制し、西太平洋の覇権の確立に向けて着実に歩を進めている。
日本における民主党政権の誕生は、日本属国化を狙う中共にとって、願ってもない間接侵略のチャンスである。
フィリピン、ベトナム等、東南アジア諸国は、(華人国家であるシンガポールを例外として)中共の軍事と経済両面の膨張主義に著しく警戒的である。

 インド、スリランカ、ネパール等の南アジア諸国に於いても、事は同様である。
 更に中共帝国は、資源を求め、ラテン・アメリカやアフリカ・中東にもその貪欲な手を伸ばしている。
兵器輸出と共に過剰な人口も輸出され、経済・軍事援助の見返りとして、エネルギー資源・鉱物資源を簒奪してゆくというやり方である。l
独裁・人権弾圧の国家とも恥ずる所なく提携してゆく。

 先のコペンハーゲンでのCOP15を失敗させた最大の力は中共のゴリ押しだった。
私は環境ファシズム的な規制には反対だが、無制限な環境汚染が許されないのは当然である。
 資源を浪費し、この無制限な環境汚染を堂々と実行して恬(てん)として恥じないのが、中共帝国である。 環境汚染の超大国として、中共帝国は人類共通の敵である。


(2) 世界不況の原因をつくるシナ経済

 人権・自由の抑圧国家として、中共帝国が現在の世界で最悪の諸国の1つである事は、既によく知られている。
 これに加えてシナは、現在の世界的不況の最大の原因の一つでもある。
シナの人口は約13億、世界の人口65億の約5分の1である。
 この13億の人口が、中共のコントロール下、超低賃金労働力として動員される。
先進国の企業は、製造現場をシナに移す。
先進国では失業が増大する。
 シナからは低価格商品が洪水の様に輸出される。
先進国労働者の賃金は引き下げられる。
つまり、シナ経済こそ、賃金面における最大のデフレの原因の一つなのである。

 それだけにとどまらない。
先に述べた様に、シナは資源獲得に必死であり、世界各地で資源の高値掴みを行っている。
その為に、市場における資源価格を押し上げている。
非効率的な資源利用が、それに拍車をかけている事は言うまでもない。

 つまり、シナは、賃金面におけるデフレと、資源面のインフラ両方の原因になっているのである。
資源輸出国はともかく、先進国と資源を持たぬ低開発国にとっては、最悪の経済環境の原因を作り出しているのがシナなのである。

 以上の事実を総合して言える事は、環境・人権・平和(軍事バランス)・経済のいずれの分野においても、中共政権が世界の安定秩序を破壊しつつあるという事である。
 これら四つの分野(環境・人権・平和・経済)において、中共政権は、周辺アジア諸国にとってばかりでなく、世界人類にとっての脅威であり、共通の敵なのである。


(3)シナにナショナリズムは存在しない

 更に論を進めよう。
このような新しい総合的視点で事態を見てみると、事態の本質は国家間の対立の問題ではない事が明らかになる。
 つまり、「シナ対日本」とか「アメリカ対シナ」のナショナリズムの対立の問題ではないのである。
 中共政権という異常な政治勢力が、世界の安定秩序を破壊している、というのが状況の本質なのである。
 表面上はナショナリズムの対立の問題の様であるが、事の本質はそうではない。
ナショナリズムというならば、国民が政府と一体感を持っていなければならない。
ところが、今日のシナにおいて、最も欠如しているのが、この国家政府と国民の一体感なのである。
共産党というものは、そもそも一党独裁をその本旨とし、国民に一切、政治的自由を与えない事をその使命としている。
国民大衆はそもそも共産党にコントロールされるべき客体であり、本来、主体性が全くあってはならない存在なのである。

 ここに更に、シナの政治文化という事情が加わる。
シナの歴史においては、かつて民主政治というものが存在した事はない。
存在したのは、皇帝専制の政治か、無秩序かの、いずれでしかなかった。

 シナにはそもそも、法治主義というもの自体が存在して来なかった。
シナには「法家思想」というものが存在するが、これは法治主義とは無縁で、皇帝専制の一便法に過ぎない。
西洋の歴史を見ても、日本の歴史を見ても、法治主義の基礎のない所に民主政治は成立しえない。

 現在、シナの政治は、皇帝専制が共産党専制に取って代わっただけの代物である。
そこには「支配する者」と「支配される者」の差別が歴然としており、国民としての一体性さえ存在しないのである。
これは抑制されているチベット・ウイグルなどの少数民族のみならず、多数派である漢民族についても言える事なのである。

 一般のシナ国民は、中共支配体制を全く他者としてしか意識していない。
「上に政策あれば、下に対策あり」などという諺は、皮肉と冷笑を以ってこの現実を顕わにしてくれる。

 しかしかつての社会主義経済体制では、シナ人は国営企業やら、人民公社に所属する事によって、最低限の経済生活の安定を保障されていた。
政治的自由はなくとも、経済的安定はあったのである。
 この点において、シナ人大衆は、好き嫌いはともかく、中共支配体制と繋がり、その恩恵を受けていたのである。

 しかし、開放改革経済路線で、この「仮の安定」は失われてしまった。
似而非市場経済の導入により、勝ち組は良いが、負け組のセーフティーネットを政府が保障する事をしなくなった。
つまり、社会主義政権のメリットは失われ、政治的自由の束縛というディメリットだけが残ったのである。
今までは、共産党の言う通りにしてさえいれば、最低限の食い扶持は保障された。
改革路線以降は、政治的自由は拘束されたまま、食い扶持の保証もなくなったのである。
これを称して、「社会主義市場経済」という。

 この場合、「社会主義」とは「共産党一党支配の継続」を意味する。
「市場経済」とは、「共産党一党支配下の似而市場経済」ではあるが、同時に「政府が大衆の食い扶持を保証しない事」を意味する。
つまり、「政治的自由もなく、経済的保障もない」という最悪の組み合わせである。

(続きは、明日にUP。)


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異国の地にて、詩をつくる 2 ― 童謡の作詞

投稿日:2010,01,04


海外でも、新年早々、限られた滞在期間内、何かとやる事が多く、忙しく過ごしています。
(日本との連絡なども、訪れる町によって電波の状況も色々で、通信がプチプチ途切れる場所、かろうじて繋がりはするが聴きとれにくい程、音声の悪いエリア、全く繋がらないかと思えば、良好であったりと色々である。)

ここのところ、移動の時や、仕事の合間、筆を休めるひと時、眠りにおちる直前など、ふとした時に、フッと曲が浮かんだり、色々な詩や情憬、メロディーが現れる事が多い。
本日も気がつくと、童謡を口ずさんでいた。

今回の国外での記録として、本日は、そのうちの一つを記したいと思う。
(実は、この童謡以外にも、シャンソンやロック調の曲、色々な詩や歌が頭の中を流れるのだ。
何曲かを創って、記録しておいた。)
音声付で、即、このブログにUP出来ないのが少し残念だ。
少しイメージだけでも感じ取ってもらえるように、1番目の歌詞の下に、「ドレミ」を書いてみた。


 作詞・作曲  童謡

 「わたしはそらになりたいな」
                       藤井厳喜 

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(1) 
  わたしは ※そぉらに なりたいな 
  ( ドレ ミ ファ ソ ファミ レ ドレ ミ ファソ )
    わたしが そぉらに なったなら  
( ドレ ミ ファ  ソ ファ ミ レ  ミ レ ドレ ド)
   むねには にぃじが かかるでしょ 
( ラ ラ ラ シ  ド ド シ ラ  シ ソ ソ ラ ソ )
   おなかで ことりが なくでしょう  
( ラ ソ ファ ミ  レ レ ド レ  ミ ファ ミ レ ド )
   おなかで ことりが なくでしょう  
( ラ ソ ファ ミ  レ レ ド レ  ミ ファ ミ レ ド )

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(2)
   わたしは ※うぅみに なりたいな 
   わたしが うぅみに なったなら 
   むねでは くじらが しおをふき 
   おなかで いるかが とびまわる 
   おなかで いるかが とびまわる 

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(3)
   わたしは てんしに なりたいな 
   わたしが てんしに なったなら 
   みんなの しあわせ いのります 
   みんなの ねがいを かなえます 

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 ※「空に」  ※「海に」   

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異国の地にて、詩をつくる ―  「王国は蘇える」

投稿日:2010,01,02

新年、異国の地にて、遠く離れた国を想う中、詩をあらわす。
自然と、この詩ができた。
本日は、遠く離れた地でつくった詩を届けたいと思う。



「王国は蘇(よみが)える」

                   藤井厳喜

 私は、放浪、吟遊の詩人だ。
 幾つもの国々を旅して
 吾が故郷(ふるさと)に帰ってみると
 私の国は、亡くなっていた。
 「この国」としか呼び様のない
 異形(いぎょう)の国が、目の前にあった。
 放浪、道化の旅芸人にしか見えぬ
 この国の危うさを
 あなたに語ろう。…………
 王国は病んでいる。

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 大きな戦に破れて以来
 この王国に
 名誉を重んずる風は姿を潜(ひそ)め
 金貨が全ての基準となった。
 高貴が蔑(さげす)まれ
 下賤が褒めそやされる。
 聖なるものは忽然と消え
 聖なるものを求める者は
 狂人とさえ呼ばれる。………
 王国は病んでいる。

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 民は貧しく
 その心はもっと貧しい。
 豊かなのは
 異国からこの国に
 移り住んだ者ばかりだ。
 賭博場や売春宿や金貸しを
 営む輩が多い。
 働き者の民衆は職にあぶれている。
 希望も誇りもなく、その日暮らしだ。
 外国(とつくに)の淫らな音楽や舞踊が
 若者たちを、一層、堕落させている。………
 王国は病んでいる。

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 近頃この国で、一番力があるのは
 腐った玉葱の様な顔をした男だ。
 この男はかっては
 東の大国にへつらっていたが
 今は、西の大国に媚を売っている。
 かっては、虎に仕える猫だったが
 今は、豚に飼われている犬だ。
 この男は、西の大国の独裁者と内通し
 国を乗っ取る謀(はか)り事をすすめている。
 豚に飼われている犬が
 ふんぞり返って
 都大路を闊歩しても
 この男に、石を投げる
 勇気ある若者一人いない。………
 王国は病んでいる。

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 国の古い「仕来たり」は廃(すた)れ
 王は高齢で病気がちだ。
 王を救うと自称する者が
 王を傷つけ、その病を重くする。
 彼らは王家の血統の断絶を企んでいる。
 忠臣の声は、王に届かず
 大地に呻吟するばかりだ。………
 王国は病んでいる。

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 私の国は、何時の間にか
 伽話の中でしか、存在しなくなった。
 そして、その伽話を
 聴いてくれる者さえ
 もう、居なくなりつつある。………
 王国は病んでいる。

 ……………………
 ………………………………

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 私は、古い詩を思い出そうとしている。
 王は神々と話し
 戦士は武勇に長(た)け
 姫君たちが気高かった時代の詩(うた)だ。……
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 私の竪琴は、もう旅に疲れ
 その弦は、か細い。
 私の喉は、木枯らしに枯れ
 その声は、幽かだ。
 しかし
 この国の心ある民よ。
 この詩に、耳を傾けよ。
 もう私の、最期の詩かも知れぬ。
 夜明けまで
 技の限りに、琴を弾き
 声の限りに、詩を歌おう。………
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 寒気に耐える
 強い草のような人々よ。
 汝の心の中には
 先祖の血が記(しる)した、智恵の書(しょ)がある。
 先祖の腕が鍛えた、輝く剣(つるぎ)がある。
 その書を学べ。
 その剣を執(と)れ。
 汝の使命は
 自ずと明らかとなる。………
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 冬にも緑の葉を保つ
 木々のような人々よ。
 夜明け共に起ち
 太陽と共に進め!
 役人どもの体には
 蛭が吸い着いている。
 御用学者の脳には
 黴が生えている。
 為政者どもは
 果物に集る蠅だ。
 良くて小心者
 悪しきは売国奴だ。
 毎朝迎えにくる
 あの金ピカの馬車に乗る事だけが
 彼らの生きがいだ。
 もう、彼らに
 何かを期待する事は、止めよ。
 書は正すべき事を、教えてくれる。
 剣は斬るべき者を、知っている。………
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 男よ!
 女よ!
 老いて疲れぬ者よ!
 若くして賢き者よ!
 古(いにしえ)の歴史は
 今、吾らの内に
 血となり肉となって
 復活する。………
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 この国を
 侵略者と売国奴の手から
 奪い返せ!
 王を輝かせ
 この国を
 誠の吾らの国と為すのだ。
 有る可き歴史を
 有らしめるのだ。
 王国の危うき時は
 過去、幾度もあった。
 その度に
 名も無き民は起ち
 国を有るべき姿へと
 戻したのだ。
 革命と言うなら、それも良かろうが
   この国では、古来
 王の旗を掲げた革命しか
 成功した試しはない。
 斬るべき者を斬れ!
 立つるべき法を立てよ!
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。
 王を讃えよ。
 王国は蘇える。

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 王を讃えよ!
 王国は
 今
 蘇える!

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明けましておめでとうございます 【新年のご挨拶 ― ビデオ・レター付き】

投稿日:2010,01,01


新年、明けましておめでとうございます。

旧年中は格別のお引き立てを賜り、深く御礼申し上げます。

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昨年はこのブログもスタートさせて頂く等、言論活動におきまして、新しい試みを模索した一年であったと思います。
これも本当に多くの皆さまのご支援、御厚情によるものと、深く感謝しております。

今年も、更に多様な発信、活動を行っていきたいと考えております。
本年も倍旧のご高配を伏してお願い申し上げます。



〈YouTube動画にエラーがあり、途中から音声が聞こえないというエラーが起こってしまったようですので、再度、アップロードさせて頂きました。=解決済〉

(↑↑ 引き続き、新年のご挨拶をビデオレターにて送らせて頂きたく思います。是非、御覧くださいませ。)


 皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
今年も、宜しくお願いいたします。

 平成22年元旦   藤井厳喜