★お知らせ: 4月9日(火)22時から23時、ラヂオつくば(84.2mhz)「K2プロジェクト」出演。サイマル放送を通してインターネットでもお聴き頂けます。
4月10日(水)16時から17時30分 ニッポン放送「ザ・ボイス!そこまで言うか!」」出演と、なりました。是非、御視聴ください♪
「ザ・ボイス!そこまで言うか!」」のPodcast以下のURLからもお聞き頂けます♪(前回1月23日、前々回出演の分もお聴き頂けます。)
https://itunes.apple.com/jp/podcast/id493906537
《藤井厳喜・最新刊、発売のお知らせ》
★新刊発売のお知らせ!『米中新冷戦、どうする日本
』 2013年2月15日、PHP研究所より発売決定!
『キプロス・ショック(1)』【藤井厳喜】AJER
YouTube : http://youtu.be/YD_n-cxtWA8
ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm20523517
キプロス金融危機への解決策が3月25日に発表されたが、これはおよそ解決策の名に値しない事後処理策の如きものであった。
要するに、金融立国を行なってきたキプロス経済を潰すという決断が成されたのである。
キプロスでは既に、「預金封鎖」と「取り付け騒ぎ」が起きてしまったのである。
キプロスは確かにタックスヘイブンであり、特にロシアの富裕層や企業にとってのタックスヘイブンとして機能してきた。
タックスへイブン自体の活動は、大きく世界的に規制されつつある。
しかし、ユーロ圏の信用の根幹を破壊するような政策は、今後、大きな金融危機の引き金となる可能性がある。
最も恐るべき事は、10万ユーロ以下の預金は保護されるが、10万ユーロ以上の預金については、凍結された上、損害を被る事が決定した。
10万ユーロ以上の預金については、最大限80%の預金没収が行なわれる。
これは従来、EUが行なってきた金融危機対策を180度大転換したものである。
従来は、銀行は破綻させても、その預金は100%保護する方針であった。
金融制度の根幹である信用を傷つけない為に、預貯金だけは100%保証する政策を取ってきたのである。
金融危機に陥った国家の国債については、ギリシャの国債がそうであったように債務縮小を認め、所謂「ヘアカット」を実行してきた。
民間金融機関はこれによって損害を被ったが、これは機関投資家の損害であり、一般庶民が大きな損害を出す事はなかった。
一般庶民にとって最も基本的な資産の保有形態である預貯金の安定こそは、金融制度の信用の根幹を成すものである。
債券や株式は、暴騰もし、暴落もする。
しかし、極めて低い金利しかつかない一般の預貯金は、庶民の生活の最後の拠り所であり、これに危険がおよぶ事は金融制度の安定の為にはどうしても避けなければならない。
預貯金まで不安定になってしまえば、社会全体の金融制度が、そして経済システムが機能しなくなってしまう。
経済システムの根幹をなす信頼が崩壊してしまうからだ。
今回のキプロス・ショックでは、まさにこの「やってはならない事」を終にやってしまったのである。
従来の方針の180度の転換である。
タブーを破ったとも言えるし、「ちゃぶ台返し」と言ってもいい。
ECBはOMT(The Outright Monetary Transactions)という方針を打ち出し、財政危機国の国債を無制限に購入するとの方針を表明してきた。
しかし、未だ発動実績はない。未だ「絵に描いた餅」である。
しかもキプロスの場合は、国家財政危機でもなく、民間の銀行の危機であるが、これとても、ヨーロッパ中央銀行(ECB)が、キプロスの問題銀行2つに直接金融支援を行なえば、ただちに解決できた問題である。
ECBが信用制度の保全の為に、最後の貸し手としての役割を果たし、ユーロ圏内の銀行は破綻させない、という方針を貫けば、容易に解決できた問題である。
しかしECBは敢えて、直接資本注入の決断をしなかった。
ECBは銀行を経営破綻させても、預貯金は100%保護しなければならなかったはずである。
国際通貨基金が1970年以降起きた147回の世界の金融危機を調査しているが、今まで預金者全てに損失を押し付けたケースは1度もない。
キプロス・ショックも10万ユーロ以下の預金は保護されたから、預金者「全て」に損失を押し付けたわけではないが、心理的効果としては極めてそれに近いものがある。
結論として言えることは、ECBはキプロス・ショックで欧州金融の安定を脅かしてしまったという事である。
ECBの直接資本注入がなかったばかりではない。キプロスに向けては、7000億ユーロの融資能力をもつ欧州安定メカニズム(ESM)も全く機能しなかった。
ヨーロッパにおける金融危機を解決する事は、考えようによっては極めて容易である。
ヨーロッパ中央銀行が、危機に陥った国家や銀行に、必要なだけの資本注入を行なえば、即座に事態を安定化させることが出来る。
しかも中央銀行の信用創造力は無限である。
ESMのように国民の税金を集めて、国家や銀行の損失を補てんするわけではない。
ハッキリ言えば、誰の懐も痛まないで解決する事が出来るのだ。
それでは何故、このような決断ができないのか?
全ては政治的問題である。
一言で言えば、ドイツの「財政規律至上主義」がこれを阻止しているのである。
本日のAJERチャンネルの私の経済解説番組では、こうした今後のユーロの行方に大きな影響を及ぼすキプロス・ショックを、2本の動画で詳しく解説してみました。
1本目は上記、無料公開され、続きの2本目は、以下の会員制サイトでご覧いただけます。
続きはコチラ【会員制サイト:AJERcast】 http://ajer.jp/
で、2本目の動画は公開されています。
【藤井厳喜】新刊紹介『米中新冷戦、どうする日本
』 2013年2月15日発売のお知らせ
YouTube : http://youtu.be/_zPq46NIsrQ
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm20068994
藤井厳喜・著 『米中新冷戦、どうする日本
』 2013年2月15日発売 (PHP研究所・刊) 1400円+税
http://www.amazon.co.jp/dp/4569811329
「軍事+経済の覇権拡大を続ける中国」vs「シェール革命で優位に立つアメリカ」
これからの世界はどこへ向かうのか?
米中新冷戦がすでに開始されている。
アメリカと中国(シナ)は、激しい対決時代に突入した。米中新冷戦が日本に重大な影響を与える事は間違いない。
日本は経済的には米中両国と深く結びついており、軍事的には日米安保条約により、アメリカと深く連携している。
地理的に見ても、日本は西の中国と太平洋を隔てた東のアメリカの真ん中に位置しており、世界中で最も米中新冷戦の影響を受ける国家である。
2013年の冒頭に立って、今後の21世紀の世界を展望しようとするとき、どうしても考えに入れておかなければならない、いくつかのファクターが存在する。
第1は、米中新冷戦である。
第2はエネルギー革命(天然ガス革命)である。
第3はビッグデータである。
第4は、南北関係(先進国と発展途上国の関係)の根本的転換ないし逆転である。
いかなる未来予測を行なうにしろ、これら4つの要素の1つでも抜けていれば、その未来予測は全く非現実的なものになってしまうであろう。
本書はこの4つの要素のうちの、第1である米中新冷戦にフォーカスを当てるものである。
それに付随して、第2のエネルギー革命にも紙幅の許される範囲で言及している。というのも、アメリカから起きたエネルギー革命(シェール革命)は、アメリカの国力を著しく強化するものであり、米中新冷戦を語るうえでも、不可欠のファクターとなるからであ?る。
他の2つの要素に関しては、本書では軽く触れるにとどめる事とする。
本書は、大局的にかつ歴史的に、日米中3ヶ国関係を展望し、次に政治=経済を表裏一体ととらえる視点から、米中新冷戦が「どのように」発生し、展開してきたかを、詳しく解説する。
※ 『米中新冷戦、どうする日本』は、前著『日本人が知らないアメリカの本音』の続篇的な意味で書かれており、両著を合わせて読むことをお勧めしたい。
『日本人が知らないアメリカの本音』
★ 【 Cambridge Forcust Group of Japan.Co 藤井厳喜チャンネル】
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最近の一般誌への寄稿記事や、取材インタビューについては、「藤井厳喜パブリシティ」ページ
( http://www.gemki-fujii.com/publicity/ )をご参照ください。
《藤井厳喜のお勧め本コーナー》
【藤井厳喜よりお願い】
尖閣諸島が日本の領土であるという証拠、歴史的経緯を英語で分かりやすく、多数の写真資料を交えながら解説しました。是非、この動画の(特に英語圏への)拡散にお力添えください。
China Invades Japanese Senkaku Islands 【Gemki Fujii 藤井厳喜】
China Invades Japanese Senkaku Islands
: Chinese Military Expansionism Threatens East Asia
YouTube : http://youtu.be/taqsm7L9Q1I
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm19069662
《Please spread this message to as many as possible!》
★More Infomation ⇒ Society For The Dissemination of Historical Fact
http://www.sdh-fact.com/index.html
※ The Senkaku Islands Constitute an Intrinsic Part of Japan
http://www.sdh-fact.com/CL02_1/79_S4.pdf
※ The South China Sea's Gathering Storm : All of East Asia is waiting to see how the U.S. will respond to China's aggression. (By JAMES WEBB)
http://online.wsj.com/article/SB10000872396390444184704577587483914661256.html
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