帰国してから、かなりバタバタとしておりましたが、本日久しぶりにAJERチャンネルの収録を4本まとめて行ないました。
内、2本が今夜、UPされましたので、是非、ご覧ください。
先ず最初の2本は、「財政の崖」について改めて解説したものです。
『財政の崖、越えた米経済(前半)』【藤井厳喜】AJER
YouTube : http://youtu.be/UE54ba09lrU
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm19852055
『財政の崖、越えた米経済(後半)』【藤井厳喜】AJER
YouTube : http://youtu.be/89ONj5OIqwg
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm19852206
昨年、予測したようにアメリカの「財政の崖」問題は、ぎりぎりのところで回避することが出来た。
いや、正確にいえば、期限の12月31日24時までには解決できず、1月1日になって、ようやく解決されたのである。
12月31日に議会・共和党とオバマ・ホワイトハウスは、一応の合意には至っていたが、これが米議会の上下両院で可決されたのは、1月1日になってからであった。
上院は1月1日未明に妥結案を可決したが、下院が妥協案を可決したのは、1日も夜になってからである。
下院本会議での採決は、賛成257票、反対167票であった。
上院の採決結果は、賛成89票、反対8票であった。
上院は元々、民主党が多数派であるので、問題は下院の採決であった。
下院の採決結果を見ると、民主党議員172人に加え、共和党からは85人が賛成に回っている。
反対票を投じた167人の議員の内、151人が共和党員だった。
又、ジョン・ベイナー下院議長(共和党)は賛成したが、エリック・カンター共和党院内総務は、反対票を投じた。
つまり、妥協案に関しては、共和党は大きく分裂したのである。
下院共和党員の内、約3分の1が賛成に回り、約3分の2が反対を貫いた形である。
「財政の崖」を回避する法案が可決された結果、アメリカでは20年ぶりに富裕層への実質的な増税が実現する。
大半のアメリカの世帯については、現行税率が据え置かれるが、年収40万ドル以上の個人または年収45万ドル以上の世帯に対する税率は、35%から39.6%に引き上げられる。
更に、キャピタル・ゲイン課税、配当税、遺産税(相続税)も引き上げられる。
給与から天引きされた社会保障費に宛てられる給与税の従業員負担分については、景気刺激策として実施された減税措置が打ち切られて、4.2%から6.2%に税率が上がることになる。
「財政の崖」のタイムリミットは、2012年12月31日24時であった。
実際上、アメリカは「財政の崖」に突入してしまったのではあるが、その直後に回避案が実現されたことになる。
厳密に言えば、上下両院が可決した法案は、一度は発行してしまった「財政の崖」を覆して、上記のような妥協案を実施するというものであった。
しかし、こういった事は交渉ごとではよくある事だ。
タイムリミットまでは、お互いのメンツがあるので、妥協が成立せず、実際にタイムリミット切れの後で、双方の本音が出て、ようやく妥協案に到達するというパターンである。
今回の妥協案は、基本的にはオバマ大統領の路線が共和党側の反対を押し切ったものである。
オバマは富裕層増税を打ち出して、2012年11月の選挙に勝利したので、あくまでその公約を実現するという立場である。
謂わば、大統領は国民から増税問題については、マンデイト(権限移譲)を受けたわけであり、その主張にはかなりの正当性がある。
総じて増税に反対な共和党ではあったが、これを覆すのは難しかったという事だ。
増税案の内容を見ると、やはり最も影響を受けるのはアメリカの富裕層である。
増税の90%以上は、年収100万ドル以上の世帯が対象となってくる。
例えば、子供一人の夫婦で年収が100万ドルの世帯の場合、2012年より治める税金は、3万7000ドル増える事になる。
しかし、リーマンショック以来、アメリカ大衆の大多数は、所得配分の極端な不均衡の是正を要求してきたわけであり、今回のオバマ主導による富裕層増税は、概ねこの方向性に沿ったものである。
しかし山積する問題点はどういうものなのか?
これらについて、2本の動画で詳しく解説しましたので、是非、ご覧ください。
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China Invades Japanese Senkaku Islands 【Gemki Fujii 藤井厳喜】
China Invades Japanese Senkaku Islands
: Chinese Military Expansionism Threatens East Asia
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ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm19069662
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http://www.sdh-fact.com/index.html
※ The Senkaku Islands Constitute an Intrinsic Part of Japan
http://www.sdh-fact.com/CL02_1/79_S4.pdf
※ The South China Sea's Gathering Storm : All of East Asia is waiting to see how the U.S. will respond to China's aggression. (By JAMES WEBB)
http://online.wsj.com/article/SB10000872396390444184704577587483914661256.html
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