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別冊宝島『2010年 日本VS中国!』書評論文 ―連載(最終回) 第3回 (8)から(10)

投稿日:2010,01,07


(一昨日からの連載に続き、別冊宝島『2010年 日本VS中国! (別冊宝島 1670 ノンフィクション) ―専門家30人による“中国の論点” 』について、の感想をもとにした「特集論文」企画の続きを記す。)



 以下は、企画論文、「シナ共産党政権は日本・シナ両国民共通の敵である許(ばか)りでなく、人類共通の敵である。」
の10の小項目の内、最終回の(8)から(10)分について、発表するものである。


(8) 藤井論文の真意

 さて、このムックには私のインタヴューも載っている。

「アジアは今や『米中共同統治』の時代になったのです」(P.58―P.59)がそれだ。
またインタヴュー前に掲載されている≪図解:米中関係 中国に擦り寄る米国のオバマ≫には、私のクレディットが入っていないが、私のインタヴュー内容を図式化したものである。
ここら辺の著作権の問題はキチンとしてもらわねばならない。

 扨、私自身の論考だが、タイトルだけだと誤解を招きそうだ。
私の言わんとする所は、日本の民主党政権が「親中・反米政権」であり続ける限り、オバマ政権の対中接近は避け難いという事だ。
もし日本が「米中共同統治」を避けようと思えば、打つ手は山ほどあるし、実際、避ける事も出来る。
日本にはそれだけの力がある。

 「シナ共産党政権は、人類共通の敵である」という基本認識を明確に持ち、自由・民主・人権・環境を重視する政権が日本に産まれるならば、「米中共同統治」を防止する事は容易でさえある。
アメリカ軍は、その覇権に挑戦する中共政権に警戒的である。
金融資本も、短期的にはシナの金融ブームに相乗りしつつも、ドル基軸通貨体制を切り崩そうという、中共の長期戦略には、気を許してはいない。

 アメリカの右派は、共産主義の自由の抑圧に反発している。特に宗教右派は、中共によるキリスト教信仰の弾圧に怒りを感じている。
(シナにおける地下キリスト教の信徒数は7000万人とも8000万人とも言われている。)
左派は左派で、一党独裁政権による人権弾圧と環境破壊に抗議している。
左派の中心勢力の1つであるAFL・CIOなどの労働組合は、シナの低賃金労働を、自らの生活を侵略する脅威とみなしている。
こういったアメリカ国内の様々な勢力を糾合すれば、「米中共同統治」を防ぐ事は十分可能なのである。

 時の米政権が右派であれば、右派との連携に中心を置き、左派であれば、左派との連携に力を置く。
このようにすれば、アメリカの中における≪親シナ派≫を常に牽制し、圧倒するだけの政治力を持つ事が出来るのである。
日米同盟を主軸として、インド・オーストラリアとも連携して、自由アジア、民主アジア諸国をシナの脅威から防衛する事は、アジアの真の発展の為に、最も必要な事である。

 だから私は、「もはや米中共同統治の時代であるから、日本人よ諦めろ!」と言っている訳では全くないのである。



(↓↓ なお、長期的に見た、私の「米中関係」に関する分析は、以下の書籍を参考にして欲しい。)




(9) 2020年、シナの高度成長は終わる

 このムックの中で、私が一番興味深いと思った記事は、人口問題に関する記述(P.70―P.73)だ。
若林敬子・東京農工大教授によれば、
「中国の人口ボーナス期(高齢者や子供に比べ生産年齢人口の割合が増大する時期)は2010年には終わってしまう。
2020年には高齢化が一気に来て、経済成長が急落する可能性がある。他の先進国は経済成長を成し遂げた後にに高齢化がくる。
これが中国の一番気にしているところです。」(P.73)という事だ。

 もっともシナの人口統計は当てにならないので、この予測事態が裏切られる事になるかも知れないが…。




(10) シナのレジーム・チェンジの法則

 シナの一党独裁=共産党体制は全人類共通の敵である。
そこでシナ共産党政権は、これを廃絶しなければならない。

 ここまでは良いとして、問題はこの後である。
民主国家においては当然、多党制であるから、ある政党の政権が崩壊しても、同じ政治体制の中で、他の政党が政権を担当する事が可能である。
ところが、シナのような一党独裁体制では、共産党政権の廃絶とは、即、現行の政治体制の変革を意味する。
いわゆる「レジーム・チェンジ」を必要とするのである。

 どのような新しい政治体制をとるかは、シナ人自身の決定する事であるが、その変革の方向性は、政治学的には明確である。

(1) 多党制の導入。 言論・出版報道の自由を保障した上での多党制の確立。
  基本的人権の尊重。

(2) 地方自治の推進。 省レベルから郷鎮レベルまで、権力(自治権)の委譲を進める事。

(3) 占領地からの撤退。 侵略した外国領土たるチベット・東トルキスタン・南モンゴルからの撤退。台湾侵略の放棄。
 民主制(デモクラシー)という言葉は敢えて使わなくともよい。

 これらの方向性の改革が実現されれば、シナはまともな国家への歩みを進める事が出来る。
ソ連邦崩壊の過程が良き先例となるだろう。

                         (了)



【お知らせと連絡 (多かった問合せへの公開返答) 】

既に、私のメルマガでは告知をさせて頂きました、1月10日の西村幸祐さん主催のトーク・ライブには私も参加致します。
 このブログ上でも本日、改めて詳細を紹介させていただきます。

 先ほど、Gmailや留守電をチェックすると、メールや伝言メッセージ等に、他の告知上で、私の名前がどこにも載っていないので「帰国が間に合わないのですか?」「今回は不参加なのですか?」というような内容の確認、問合せのメールが、数件入っていた。
既に、帰国早々一番の仕事として予定していますので、出演させて頂きます。ご安心ください。

 改めて紹介させて頂きます。


西村幸祐トークライブ 『ああ言えば、こうゆう!』
  ― サブカル戦後史と反日メディア撃退作戦

日時 : 平成22年1月10日(日) 13時00分 (12時30分開場)

場所 : 新宿ロフト プラスワン  http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/

内容 
《第一部》 サブカルチャーから見た戦後日本
  出演:西村幸祐(評論家・ジャーナリスト)、杉原志啓(音楽評論家)、但馬オサム(ライター)

《ミニライブ》  出演:AreiRaise 英霊来世

《第二部》 もう許せない!反日マスコミへの宣戦布告
  出演:西村幸祐(評論家・ジャーナリスト)、三橋貴明(作家・経済評論家)、すぎやまこういち(作曲家)、藤井厳喜(国際問題アナリスト) ほか ゲスト多数予定
※ 出演者は予告なく変更になる場合があります。

入場料  2,000円 (予約 1,800円) ※ 飲食別
※ プラスワンWEB予約フォーム →  http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/reservation/


 今年最初の、イベント出演となります。
では、当日、会場で御逢い出来ます事、楽しみにしております。
(連続14-15時間、飛行機での超長時間移動、到着してすぐとなるため、「時差ぼけ」が心配です。(笑))



※ 海外出張期間、私への連絡が、取りにくい事になりますが、以下のアドレスにご連絡を頂ければ、必ず情報はチェックしておりますので、宜しくお願い申し上げます。
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