ウイグルが、再び燃えている。
日本のマスメディアを通じて断片的に伝わってくる情報では、真相は分からない。
分からないどころではなく、ますます頭が混乱するばかりである。
それも道理で、実は、日本のマスメディアが流しているウイグル情報は、私の見るところ、シナ共産党の完全なディスインフォメーション(情報混乱)工作の結果なのである。
事の真相は、9月1日に多数のウイグル人の子供達に学校でインフルエンザの予防接種が行われた。
翌日、4人の子供が死亡し、何人かが重症の為、入院する事となった。
これが、ウイグル人の間にたちまち広まり、大きな不安心理をよんだことは言うまでもない。
この時、突然として、漢民族の側から、「注射針によるテロ?」への抗議活動が巻き起こったと言われている。
おそらく、ウイグル人の抗議活動を予防的に弾圧する先制攻撃として、シナ政府側が仕掛けた謀略が、この漢民族による反政府デモだったのではないだろうか。
シナでは、泥棒が自らの犯罪行為を見つけられそうになると、自ら、外へ出て大声で他人を指さして「泥棒ー!!」と叫ぶと言われている。
シナ社会のこのような奇怪にして異常な社会的習性から見れば、私が考えたような推論が真相に近いのではないか。
詳しくは、イリハム・マハムティさん(世界ウイグル会議日本代表)の以下の発言を直接、聴いてほしい。
【イリハム・マハムティ】緊迫するウイグルで何が起きているのか?[H21/9/7]
↑↑ 日本ウイグル協会会長のイリハム・マハムティ氏をお迎えし、漢族によるデモに端を発し、厳戒態勢が続いている東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)をめぐる情勢について、 漢族の怒りを招いたとされる「注射器テロ」説の不自然さや、世界ウイグル会議・ラビア ・カーディル議長の半生を描いたドキュメンタリー映画の台湾・高雄映画祭での上映計画 に対する中国の反発が意味するもの、そして、人権外交が重視されない傾向にある中での 日本の役割などに具体的に言及いただきながら、お話を伺います。
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漢民族の抗議行動と言われるものの結果、ウルムチ市長が首になったが、これは完全な問題のすり替えであり、なんら事態を改善するものでも責任を追及するものでもない。
新疆ウイグル自治区の王楽泉は、ウイグル人虐殺・弾圧で、名を馳せているが、15年もその職にとどまり、同地の封建領主かのような顔をしている。
彼は、「胡 錦濤派」であると言われている。
もし、漢民族によるデモが本当に「反・王楽泉」的なものであるならば、このデモが「反胡 錦濤派」によって組織された可能性は十分にある。
胡 錦濤体制は、未だ軍部を掌握してはおらず、シナ共産党支配体制は、経済危機の深化と共に、益々危うい状態に陥っている。
ウイグル問題を利用して胡 錦濤を叩き落とそうという、党派的な争いがおそらくはその背後にあるのであろう。
この事は、7月の上旬から一部のシナ専門家が指摘してきたところでもある。
シナでは常に、事の本質が「すり替えられ」、虚偽の情報が真実の情報を圧倒してゆく。
シナ共産党内の派閥争いで、「反胡 錦濤派」が、王楽泉や胡 錦濤の追い落としに成功したとしても、ウイグル人の状況が良くなる事は全く期待できない。
権力交代の後には、あらゆる罪をウイグル人に被せて、さらに、卑劣なウイグル人弾圧がおこなわれる事であろう。
シナ共産党内部に、いかなる党派的闘争があろうとも、なかろうとも、ウイグル争乱の事の本質はただ一つである。
それは、シナ帝国主義が、ウイグル人の領土(東トルキスタン)を侵略し、その占領支配を残酷な手段をもって継続しているという事である。
今月下旬に発売予定の、『NHK報道体質と無制限戦争の時代』では、このウイグル情勢も詳しく取り上げている。
ウイグル問題の入門書としても、予備知識ゼロの人が一から勉強できるような内容になっている。
今後、益々、こうした啓蒙活動が使命であると痛感している。