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シリーズ 『共和制革命を狙う人々』 第5回 『地方の人々は本当に地方主権を望んでいるのか?』 

投稿日:2009,07,08

シリーズ『共和制革命を狙う人々―大統領制、道州制を推進する人々の陰謀と偽善のカラクリ』 第5回
 

第5回   「地方の人々は本当に地方主権を望んでいるのか?」


 私が抱いている大きな疑問は、地方の人々が本当に「地方主権論」や「連邦制論」を望んでいるのか?という疑問である。

 私が言っているのは、ごく普通の人々の事であり、県知事や県会議員の事ではない。


 例えば、東北の過疎地に住むお祖父さんやお祖母さんは道州制論を望んでいるだろうか?
また、四国や九州の田舎の人達が本当に地方主権論や連邦制論を望んでいるだろうか?

 地方に行けばいくほど、人々の考えは保守的であるというのが常識である。
地方の農家には、未だによく天皇陛下と皇后陛下の写真を額縁に入れ、家の柱に飾ってある家を見かける。
都会では稀な現象である。
つまり、地方に行けばいくほど、皇室に対する尊敬の念が広く見られるのであり、こういった保守的な皇室崇敬の念の厚い人々が、皇室と地方を切り離す、地方主権論などを指示するわけがない、というのが私の直観である。

また、僻地や離島であるほど、中央政府からの援助や補助を必要としている。
地方主権が成立してしまえば、大都市の豊かな税収を僻地の貧しい地域に持ってゆくということも出来なくなる。

僻地や離島ほど中央との強いパイプを求めているというのが、一般的傾向である。

 例えば沖縄の離島などがそのよい例であろう。
まず、沖縄県自身が中央からの強力な財政支援によってはじめて成立している自治体である。
そして、離島ほどこの傾向は著しい。
 例えば、与那国島や、石垣島などの日本の最西端の島々の事を考えてみよう。
これらの島々は、国防の最前線でもある。
強力な中央政府の支援がなければ、たちまちにシナの侵略を受けてもおかしくない島々である。
これらの国境の島々では、宮古島なども含め、自衛隊の駐屯を望む声が強力である。
自衛隊基地を作り、島々の人口を増やし、安全を確保すると同時に、経済をも浮上させたいという島の人々の願いは痛切である。

 沖縄本島においては、反自衛隊的意識が強いようだが、国境にある沖縄の離島では、そのような感情は全く見られず、自衛隊、歓迎論が主流である。

 これには、歴史的背景もある。
沖縄本島の人々により、これらの離島の人々は、著しく差別されてきた。
それ故に、沖縄の離島の人々は、本土との一体感を求める気持ちが強いのである。

 地方自治体の職員や、議員ではなく、まったくの一般庶民は特に、過疎地や離島に行けば行くほど、日本国民としての一体感を求めていると思われる。
これらの人々は、地方主権論や、連邦制論を絶対に指示はしないであろう。

 ※ 次回、シリーズ 『共和制革命を狙う人々』 第6回『世襲制批判・批判』 に続く。