前回のブログで指摘した事だが、社会が不況になり、失業者が増えれば、温暖化ガスの排出は削減される。
見方を変えれば、現在のそしてこれから生まれてくる失業者は、温暖化ガスの削減に大いに協力しているわけである。
これには2つの流れがある。
第1に、不況だから会社が首切りを断行し、失業者が生まれる。
この場合も結果として、失業者が生じる事によって、二酸化炭素を中心とする温暖化ガスの排出が削減されている。
第2は、これからもし非常に強い温暖化ガス規制が日本に課されるとすれば、企業はその活動を縮小せざるを得ず、その結果、失業者が生じる。
この失業者はまさに温暖化ガス排出削減の犠牲者である。
原因と結果のどちらかが先でどちらが後であっても構わないが、温暖化ガスの排出削減と失業者の増大は結びついているのである。
温暖化ガスが減れば、失業者は増えるのである。
だから、それ故に、見方を変えれば、温暖化ガス削減の一番の犠牲者は失業者である。
企業も損害も被るが、その企業の損害を最終的に引き受けさせられるのが失業者だと言えるだろう。
そこで私は提言したい!
削減された温暖化ガスの排出権を金銭に換算して全ての失業者に与えるべきである。
また、考えても見てほしい。
ホームレスの人たちは、極めて質素な生活をしており、一般の国民と比較して極めて少量の温暖化ガスしか排出していないであろう。
これは常識として理解できると思う。
冷暖房も殆どもない生活をしているのである。
この人たちにも、日本政府として温暖化ガスの削減に協力しているという事で、排出権を与えるべきではないのか。
社会の経済的な最下層に追いやられているこれらの人々に温暖化ガス排出権を与えれば、彼らはそれを金銭に変え、全うな社会人として復帰する基礎的な経済基盤を自力で作れるのではないだろうか?
食料を手に入れる事もできるし、ホームレスの状況から脱して、安い賃貸し住宅に入る頭金にもなるであろう。
このようにして、自助努力を促しながら、その基礎になる資金の何がしかを政府が大義の元に与える事ができる。
このような提言は、私は決して冗談で言っているのではない。
温暖化ガスの削減と社会的正義の実現を共に行うためには、このような柔軟な発想が必要なのではないだろうか?
これこそが本当のエコ・ポイントなのではないだろうか?