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CFG FAXニュース送信

投稿日:2009,05,10

今月は、やや早めにFAXニュースをレポート会員様に向けて送信した。
内容は主に、アメリカのストレス・テスト(大手金融機関の資産査定)の事についてである。
アメリカ政府によるストレス・テストの結果は甘すぎるのではないか?というのが私の正直な感想である。

 ロシアのプーチン首相来日に関しては、領土問題での進展は殆ど期待できないが、日露間の原子力関係の協力については進展があるかもしれない。

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 休みの日だが、手紙を書いたり、夜は友人が訪ねてきてくれたりで、大変密度の濃い、充実した一日だった。

 CFGのレポートについて、付け加えれば、今回のFAXニュースもそうだが、欧米のメディア・リテラシーという点に1つの焦点を置いている
例えば、米FRBバーナンキ議長の発言に関しては表面上のことは伝えられている。
しかし、それをどう解釈するか?という点については日本のマスコミの解釈力は非常に弱いと言わなければならない。

 バーナンキの発言をそのまま伝えるだけでは、謂わば情報の垂れ流しである。
彼が何を意図し、彼が何の為にそのような発言をしているか?を、分析し探求しなければならない
そうでなければ、現実の真の姿は見えてこないであろう。
 私のやっているのは、まさにその発言の解釈学である。

如何なる社会的文脈において、その発言がなされ、
バーナンキは如何なる意図をもってその発言をしたか?
そこまで深読みしなければ、分析が我々の行動の指針となる事はできない。

 大げさに言えば、それがプロのインテリジェンスの作業である、という事になる。

 多忙な経営者の方々、最前線のビジネス戦士にそういったインテリジェンスにかける多くの時間をそういったインテリジェンスの作業に割く事は極めて難しいの現実だ。
 それで、謂わばその役割を代行するものとして、私の配信しているニュースサービスがあるわけである。

 特に、国際情勢の潮目が大きく変わる時に、それを的確に予測する事はプロにも難しい作業である。
また、そこを的確に読まなければ、実務上、大きなチャンスを見逃したり、思わぬ損害を出したりする結果となる。

 大企業ならば、こういったインテリジェンスの部門を会社の一部に抱えている訳だが、それでも、大企業の情報部門はとかく官僚主義化しており、変化してゆく国際政治経済の潮流に迅速に対応できない事が多い。
 また、中小企業では、そういったインテリジェンスの部門事態を持つ事が殆ど不可能である。

 そういった欠落した部分を補う為に一貫して、私は過去27年間、情報の発信の仕事に携わってきた。

 情報発信は全て私個人の責任において行ってきた。
私に言わせていただければそこがきわめて重要で、権威や組織に頼ってのアリバイ作りを一切せず、全ての予測を最終的には自分の責任で行うという事が極めて大事であると思っている。
 そして予測も現実に利用できるようにする為には、あいまいな形を出来るだけ避けて断言する形で行うようにしている。

 必ず当たる予測の仕方というものがある。
それは三つの選択肢を掲げて、楽観論、悲観論、中間論の3つのシナリオを掲げてそのいずれかになると予測する事である。
 しかしこれでは官僚の文章ではあっても、経営者が決断に生かすことに出来ない。

 時に外れる事はあっても、自分の予測する「読み筋」をその理由を明快にして開示してゆくという事が本当のプロのあり方であると思っている。

 誰々が言ったからこうであるとか、アメリカの某シンクタンクがこう言っているからこうであるというような外の権威に頼る予測もまた、意味がないものだと思う。
 そういった覚悟で私はレポートを通じて情報発信を続けてきたつもりである。

 
(↑ ケンブリッジ・フォーキャスト・レポートについて)