4月8日夕刻、成田に着いた。
4月7日朝、メキシコ・シティーでJAL11便に乗ると、日本の新聞が待ち受けていた。
とにかくメキシコにいると、CNNでも意図的に見ない限り、北朝鮮のミサイル発射のニュースは、まったくといってよいほど、報道されていない。
4月6日付、読売新聞、『北ミサイル発射』の大見出しが目に飛び込んできた。
日本からの電話で聞いていた通り、日本は大騒ぎなのだなぁ!とわかる。
メキシコのホテルで読んだ、代表的経済紙ELECONOMISTA 「エル・エコノミスタ」紙(4月6日付)では、北朝鮮のミサイル事件は、国連安保理の話を中心に第6頁で報じているのみ。
アメリカ人に聞いたって、10人に1人もNorth Koreaのミサイル発射のことなんか、知らないだろう。
今日の日本人にとって、北のミサイル発射が大問題なのは分かる。
しかしこれは例えて言えば、“コップの中の嵐”の最たるものだろう。
日本が北朝鮮に対する十分な報復力さえ持てば、北朝鮮のミサイルは脅威でもなんでもない。
日本がミサイルを中心とする十分な報復力を北朝鮮に対して持つことが第一である。
もし、北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込み10万人の日本人を殺傷したなら、日本は20万人の北朝鮮人を殺傷するミサイル攻撃を行えばよい。
こういったretaliation報復を行う能力を日本が持っている限り、北朝鮮は日本を攻撃することはできない。
北朝鮮の脅威を言にするなら、それへの対策は「報復力を持つ」というのが最も常識的かつ、最良の策なのである。
ミサイル防衛(MD)は未だに信頼性の低い技術である。MDの開発とその精度の上昇は必要ではあるが、北朝鮮のミサイルを完全に防ぎ、あるいはその発射を抑止する事はできない。
最善の抑止力は、報復力である事を、「軍事の常識として」日本人は熟知しなければならない。
JAL機内で読んだ、読売や日経の記事が、ミサイルの追跡や迎撃の問題を中心に論じて、肝心の抑止力たる報復力の必要について論じていないのは、いかにも悲しく寂しい限りだ。
日本人よ!自らの身は自らの力で守れ!
自分が守らなければ、誰も守ってはくれないのだ。
報復力=抑止力さえ持てば、北朝鮮のせこいミサイルなど、全く問題ではないのだ!